『OpenXOPSでオンライン版（マルチプレイヤー版）を作れないか？』という
アイディアは、自分に限らず色々な方が思い浮かんでいるようですね。

自身も何度か検討しましたし、OpenXOPSの開発者である私に直接話題
を持ってくる方もいるようですが、現時点で作るつもりはありません。
もっときっぱり言えば、多分今後も本格的には作らないです。

「時間がないから。以上。」で済ますとそれ以上はないですが。
作る予定が全くないのには、それなりの理由があります。


論点は2つあり、
　1、オープンソースにするか　しないか
　2、ゲームシステムは本家XOPSと同じにするか　独自路線にするか
があります。

仮にOpenXOPSのオンライン版を作ったとしても、オープンソースにする
ことはできません。理由は単純で、チーターの格好のエサになるからです。

あんまり細かいことを言うと、本家XOPSのオンライン版へのチート行為を
助長する可能性があるので触れませんが、オンラインゲームのソースコ
ードが手に入れば、クライアント側が改造し放題であり、同一条件による
プレイが保証されず、公平なゲームプレイになりません。
通信や内部データに複雑な暗号化システムを用いても、そのソースコード
が公開されれば、暗号化を破るのは難しくなく、結果的に無意味です。

上記の理由通り、ソースコードは非公開にしざる負えないですが、次に
ゲームシステムを考えても、どっちの選択肢も詰んでいます。


例え、ソースコード非公開（クローズドソース）で本家XOPSと”全く同じゲ
ーム”を作って、誰が遊ぶでしょうか？
一時的な話題性で遊んでくれる人がパラパラいる可能性はありますが、
高い完成度に到達するには数カ月以上の月日が必要だと思います。
一切の仕様変更をしないことを条件に掲げると、完全に追いつくまでは
OpenXOPSのオンライン版は質の悪い廉価版でしかありません。
本家XOPSとOpenXOPSでは知名度に圧倒的な差があることは間違いなく、
そんなものに対して、一定量のプレイヤーが集まるとも思えません。
一人で遊べるオフライン版に対して、オンライン版はある程度のプレイ人口を
確保しないと、ゲームとして面白みがないのです。

そもそも、全く同じゲームをソースコード非公開で作るのは、はっきり言
って開発者の自己満足に過ぎず、数年前の「自作偽XOPS」のように
なるのは目に見えています。
（言葉を返せば、OpenXOPSがソースコードを公開しているのは、かなり
　意味があると思います。）


次に、本家XOPSにはない独自のゲームシステムを実装したゲームを作
った場合、果たしてそれがXOPSと呼べるでしょうか？

前に、
　・COOPがしたい
　・50人対50人くらいで対戦したい
　・戦車や戦闘機などの乗り物がほしい
　・試合を数十分の長期戦にし、リスポーン（復活機能）がほしい
とか言っていた人がいました。
確かにそれはそれで面白いゲームシステムだと思いますが、既にXOPS
ではありません。
XOPSとは全く関係がない別のゲームとして作るべきです。

『じゃあ、本家XOPSの良さを残して改良すれば良いじゃん？』と安易に
言う人がいますが、「XOPS（オンライン版）の良さは何か？」「どの機能を
受け継ぎ、どの機能を捨てる（改良する）か？」と考えても、皆が納得する
答えは出ません。
究極を突き詰めていけば、「本家XOPSが一番良い」という結論に至り、
独自でゲームを作る選択肢がなくなります。

『マップや武器を一般に公募しながら作ればいい』と思う人もいそうですが、
それは単に、本家XOPSのパック（改造マップ集）でしかありません。

後は大人の事情みたいな話で、本家XOPSと似ているさらに面白いゲーム
を作ると、本家XOPSオンライン版のプレイヤーを奪う可能性があり、XOPS
の過疎化に拍車を掛けることを心配していたりします。


私がOpenXOPSでオンライン版を作らないのは、上記の検討結果による
ものです。
　『単なる屁理屈でしょ。やる気がないだけだ。』
　『時間がないから、作れない理由を考えているだけじゃん。』
　『そんな偉そうなこと言って、本当は技量的に作れないんじゃないの？』
っと思う人がいても、それはそれで構いません。　否定・反論歓迎です。

なお、勘違いされないように一応言っておきますが、OpenXOPSでオンラ
インプレイができるように作るのは個人の勝手であり、公式として禁止する
つもりは一切ありません。　自己満足でやりたい人は勝手にやってください。

それと、これは「私自身がオンラインプレイをできる物を一切作らない」という
決意文・約束ではありません。
世の中が変わったり、自身の考えが変わったり、前述の理由を無視し自己
満足を求めて実験的に作ったりする可能性はあります。
でも、万が一実験的に作る場合は、単に「作ってみた」程度に収まるはずで、
遊び込める本格的なゲーム（？）には仕上げないでしょう。