DirectX End-User RuntimesとDirectX SDK公開終了 | 2021.02.12 02:01 |
今までMicrosoftの公式ダウンロードページからDirectX9.0c
(DirectX End-User Runtimes)とDirectX SDKが入手できましたが、
今年1月末頃から両者がダウンロードできなくなりました。
これはすなわち、完全に新規のPCや、OSをクリーンインストール
した環境を手に入れた場合、
OpenXOPSやXopsAddonCreatorの開発や実行に必要な環境が、
Microsoftの正規手段では提供されなくなったことを意味します。
※対策や回避手段は後述
DirectX End-User Runtimes ※リンク切れ
http://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=35
DirectX SDK (June 2010) ※こちらもリンク切れ
http://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=6812
なお、本家XOPSは(エンドユーザー側は)一切影響を受けません。
※クリーンインストールした Windows10 20H2 で動作確認済み。
....別件でIME周りのバグは出ますけど(^^;
(DirectX End-User Runtimes)とDirectX SDKが入手できましたが、
今年1月末頃から両者がダウンロードできなくなりました。
これはすなわち、完全に新規のPCや、OSをクリーンインストール
した環境を手に入れた場合、
OpenXOPSやXopsAddonCreatorの開発や実行に必要な環境が、
Microsoftの正規手段では提供されなくなったことを意味します。
※対策や回避手段は後述
DirectX End-User Runtimes ※リンク切れ
http://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=35
DirectX SDK (June 2010) ※こちらもリンク切れ
http://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=6812
なお、本家XOPSは(エンドユーザー側は)一切影響を受けません。
※クリーンインストールした Windows10 20H2 で動作確認済み。
....別件でIME周りのバグは出ますけど(^^;
■経緯
私は、1月末の問題が起きた初期の早い段階から気が付きましたが、
Twitterで検索するに、実際にDLできなくなり始めたのは1月28日頃
からのようです。
MicrosoftのChuck Walbourn氏のブログ記事によれば、
既に昨年から、Microsoftはコード署名にSHA-1を用いたコンテンツを
削除すると発表しており、
今回のエンドユーザー向けランタイムや、SDKの公開停止も、同件が
絡んでいるとのこと。
Games for Windows and the DirectX SDK blog
Where is the DirectX SDK (2021 Edition)?
https://walbourn.github.io/where-is-the-directx-sdk-2021-edition/
いや、他所でコード署名にSHA-1を使うのは良くない・・みたいな
話は薄っすら聞いていましたが、
まさかMicrosoftが該当コンテンツを消すなんて、実際に消えるその日
まで知らなかった。。(真顔
■エンドユーザー向け:DirectX End-User Runtimes
End-User Runtimesについては、Microsoftストアアプリとしては公開
され続けるようですが、
従来のランタイムについても公式に再配布が認められているため、
OpenXOPSの公式サイトでも、ひっそりと再配布することにしました。
これで、一般のエンドユーザーがOpenXOPSやXopsAddonCreatorが
実行できないという障害は解決できます。
OpenXOPS の入手 - OpenXOPS公式サイト
http://openxops.net/enduser.php
■開発者向け:DirectX SDK
問題となるのは、DirectX SDKが手に入らない問題です。
現状、既に私のPCにはDirectX SDKが入っており、直近は問題ない
ですが、
例えばOpenXOPSに興味を持った新規開発者がOpenXOPSを
コンパイル・開発しようとしても、開発環境が構築できません。
また、私が何かの拍子で開発環境を壊したり、PCを新調した場合、
SDKのインストーラーを紛失すると、開発が進められなくなる可能性
がゼロではありません。(当然バックアップはありますけど。)
前述のWalbourn氏の記事によれば、「既にDirectX SDK相当の機能が
最新のWindows SDKには入っている」(意訳)とのことですが、
一部削除された機能もあり、実環境では未確認なものの、おそらく
現状のOpenXOPS(やXopsAddonCreator)は、そのままコンパイル
できないと思います。
一番影響が大きそうなのは、D3DXだろうか・・。
これは早めに・・ってより早急に手を打たないといけません。
最新のWindows SDKでもコンパイルできるように作るか、
DirectX 11~12のような最新バージョンに移植するか、
OpenGLや他のグラフィックライブラリに乗り換えるか、
になると思います。
まぁ普通に考えたら、Windows SDK対応かなぁ。
■あとがき・独り言
今回は身近なところで、OpenXOPSとXopsAddonCreatorで直接的な
被害が出ましたが、
ざっと調べた限り、PSO2やMMD、他同人サークルが作ったゲームなど、
結構広範囲に影響が出ているようです。
これだけ活用されているランタイムやSDKが突然公開終了するという
Microsoft姿勢には やや疑問も残りますが、
モノ自体は10年以上前の骨董品で、いつ消えて使えなくなっても
おかしくない代物なので、仕方がないと諦めの気持ちもあります。
直近では、Adobe Flash Playerのサポートが終了し、ゲームなどの
多数のWebコンテンツが終焉を迎えたのが記憶に新しいですが、
DirectX 8~9も、いつMicrosoftがサポートを切ってきても不思議
ではないと思います。
さすがに今から1~2年ぐらいは大丈夫だと思いますが、5年後、
10年後はどうなっているか分かりません。
純粋にサポートが切られるだけならまだしも、Flash Playerのように
意図的に封印されると、本当にキツイ話です。
最悪、OpenXOPSとXopsAddonCreatorはDirectX 11~12などの
環境に移行・移植すれば延命できますが、
本家XOPSがDirectX 8のまま時代に取り残されると、それこそ本家
XOPSの公開終了の要因になり得る話で、XOPS絶滅に繋がります。
まぁ、DirectX 8で動く17年前に登場したゲームで活動する以上、
常にリスクは付き纏うわけですが、
改めてそのリスクを再認識する出来事でした。
【2021/03/11追記】
2月下旬より、DirectX9.0c(DirectX End-User Runtimes)とDirectX
SDKの公開が再開されました。
DirectX End-User Runtimes
https://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=7087
DirectX SDK
https://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=6812
category : ソフト・ツール開発 | comment [0] |